FC2ブログ

記事一覧

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

002. アナログレコードと強迫観念

K氏もご存知のように、私は家にいるほとんどの時間に、音楽をかけています。
BGMに左右されて生きていると言っても、過言ではないかもしれません。

それも幾分、強迫観念めいておりまして、
その音楽ソフトが終わらない内は、その場を離れる事が出来ません。
いや、もっと正確に言うと、CDの場合はポーズボタンを押すなりして、
その場を ”一応は” 離れる事が、出来るようになりました。
問題なのは、LP・12インチシングル・7インチシングル等、
つまり、アナログレコードの場合なのです。

私は1984年に上京してから2000年まで、いわゆるミニコンポというヤツを使用していました。
その付属のレコードプレイヤーは、今から思うとオモチャみたいな物でしたが、
オートリターンという機能が、付いていました。
つまり、レコード盤の最終溝の無音部にレコード針が来ると、
自動的にアームが戻り、ターンテーブルの回転も止るという機能です。
いいかげんな作りだったので、当然何回も故障しましたが、
その都度修理して、きっかり16年間使用していました。

そのミニコンポを使っているうちは、良かったのです。
今思えば、その頃は ”その音楽ソフトが終わらない内は、その場を離れる事が出来ません”
という事も無かったのですが。

2000年に、テクニクスSL-1200MK3Dという、レコードプレイヤーに買い替えてから、
段々と、”その音楽ソフトが終わらない内は、その場を離れる事が出来ません”
というカラダに、なっていってしまいました。
SL-1200MK3Dに限らず、割とガッチリとしたレコードプレイヤーには、
このオートリターン機能は、付帯しておりません。当然、例外はありますが。

  プッ・・プッ・・プッ・・プッ・・プッ・・プッ・・プッ・・プッ・・・・
    一定の周期でスピーカーから微かに聞こえる、アナログ盤特有の心地良いノイズ・・・・
      え〜と、これって一体何の音だったっけ?・・・・

SL-1200MK3Dに買い替えてしばらくは、
「ミニコンポのチャチなレコードプレイヤーとは、流石に音が違うな!」と、
連日浴びる程、アナログ盤を聞きまくり。
やがて、酔っぱらってレコードを聴いている内に眠ってしまい、
ハッ!と気付くと10時間近くも!レコードの最終溝をトレスさせる!という事態を繰り返し。
流石に!これは!レコード針を無駄に消耗させているのでは!と青ざめました。
今にして思えば、ミニコンポ使用時代は、
レコードを聞きながら眠ってしまった事も、あんまり無かったと思います。

余談なのですがその、”心地よく眠ってしまったレコード” というのは、
一般的に言う ”心地の良い音楽” では、ありませんでした。どちらかと言うと、
------ひたすらうるさいノイズ/インダストリアル系のロック、
単調で喧しいハード・コア・パンク、
けばけばしくゴージャスなディスコ・ミュージック、
仰々しい演歌やムード・コーラスや歌謡曲--------
といった感じの、一般的にはあまり ”心地の良くない音楽” でした。
なんでかわかりませんが。

優秀録音!とオビにデカ書きしたクリーンな現代音楽、
わざとか!と言いたくなるほど退屈な環境音楽やニュー・エイジ・ミュージック、
頭がキン!となるほどやみくもに壮大すぎるプログレッシブ・ロック、
いかにも!なアンビエンス・テクノ、等は不思議と眠くなりませんでした。
なんでかわかりませんが。
 
やがて、SL-1200MK3Dのアナログ盤レコード・ライフにも慣れて来て、
レコード針が最終溝をトレスし終わったのを確認したら、
アームを上げるという行為が、習慣付いてきたのですが。。。

問題は、いったん聴き始めたレコードを途中で中断する事に、すごく抵抗が出て来たのです。
レコードの途中でも、針を上げれば良いだけの話しなのですが、
なぜだか積極的に、そうする気になれないのです。
そりゃタマには、そうせざるを得ない時もあります。
その時は断腸の思いで針を上げますが、それでもごく×50、タマにくらいなのです。
放ったらかしにしておいて、最終溝を何度もトレスするという、
針の消耗を恐れているのではありません、もはや。
兎に角、このレコード、いったん聴き始めてしまったのだから、
この面最後まで聞かなきゃならん、のです。
そして最終溝までいったら、なる早で針を上げなきゃならん、のです。

こうなって来ると面倒くさいのが、
あと何分で家を出なければ、待ち合わせに間に合わん、等の時です。
駅に○時○分だから、○分までに家を出なければ!
それまでにこの長ったらしいフェイドアウト、あと1分で終わるか2分か!
嗚呼!針が最後まで溝をトレスしてから家を出られるかどうか!!!
といった、緊迫した毎日を過ごしております。

緊迫ついででいえばもうひとつ、
このレコードを最後まで聴き終えるまでは、WCに行く事は固く禁じられているのです。

そういった感じで、この ”レコード段取り” が上手く決まった時は気分が爽快で、
反対に、B面最終曲1分残しで家を出た時などは、飛び乗った電車が目的地に到着するまでの間、
ずっと独り言をブツブツ言っている、立派な不審者がそこに居るのです。

K氏、私はここまで音楽に左右されて生きています。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

杉本英輝

Author:杉本英輝
ロウというちょっと変わった素材で、彫刻をやっています。作品についてはこちらをご参照下さい。
http://sugimotohideki.com/
このブログでは主に音楽についての、あれやこれやを書いて行こうと思っています。なるべく記憶をたよりに書くつもりですので、間違い等ありましたら何なりと、ご指摘下さると非常に助かります。その他にも色々なコメント、大歓迎です!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。